■意外とおとなしいドル箱
以上の3系統が、営業係数からアプローチした「ドル箱」路線に該当する結果となった。ドル箱の資質を持っていながらも本数的には随分おとなしい印象だ。
低い営業係数=黒字路線なのは確かであるが、単純な運賃収入の金額で比較すると、実は営業係数の低さが必ずしも高収入に繋がるというわけではないのだ。
収入ベースで見ると、営業係数で1位だった128系統はランキング50位(年間約1億円)、45系統が9位(約4億1千万円)、214系統は92位(約3750万円)と、全く異なる結果が出る。
その場にあるおカネの量だけを物差しにするなら、年間9億2千万円を超える収入があった、鶴見駅西口〜川向町折返場を結ぶ41系統がダントツ1位で「ドル箱」になる。ただし営業係数は103.7なので41系統は赤字路線だ。
■堅実こそホンモノの証!?
得るものと出ていくものが高すぎず低すぎす、それなりの値をキープしている堅実さこそが、ホンモノのドル箱と言える存在なのかもしれない。
そんな理想的なデータを持っている路線があるか吟味したところ、以下の3系統が「真のドル箱」候補に挙げられそうだ。各系統の本数を併せて記すと……
【候補1】
・101系統 保土ケ谷車庫前〜根岸駅前(年間収入約4億5千5百万円/係数88.7)
※5〜22時台まで1日59本、昼間は1時間3〜5本
【候補2】
・25系統 保土ケ谷駅西口〜横浜駅西口(年間約4億5千4百万円/係数85.9)
※5〜21時台まで1日54本、昼間は1時間3〜4本
【候補3】
・45系統 上永谷駅前〜港南台駅前(年間約4億1千万円/係数78.8)
※6〜22時台まで1日67本、朝が1時間5〜6本、昼間は1時間に4本。
……といったところだ。いずれの系統の本数も少なくはないものの、かと言って極端に多いわけでもない気がする。
「ドル箱」と聞けば、山手線のように3分おきに出ている賑やかな世界を連想したくなる。とはいえ横浜市交通局の場合、ドル箱相当でも本数は平均的なマチの路線バスと変わらないようだ。
【画像ギャラリー】横浜市営バスの営業係数は?(4枚)画像ギャラリー
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