パンタグラフ付きのバスだと!? フィンランド・ヘルシンキ空港バスウォッチが刺激的すぎた!!

■今もディーゼル車勢が強い?

 上記のパンタグラフ付き電気バス以外の車両を確認すると、バスターミナル内にやってきた車はいずれもディーゼル車であった。

 他の欧州大陸でも見かけるようなメルセデスベンツ・シターロ(ドイツ)や、VDL・シテア(オランダ)が走っていた。

VDL・シテアは空港内の駐車場シャトルバスで使われていた
VDL・シテアは空港内の駐車場シャトルバスで使われていた

 VDLは、日本ではあまりなじみがないかも知れないが、ヨーロッパでは比較的よく見かけるメーカーで、トラックメーカーのDAFからバス部門だけが分離して現在へ至る。

VDLのバスは、車体に大きなPの文字が書いてあったので、空港内の駐車場との間を結ぶシャトルバスであろう。

■見たことないナゾのバス現る!

 そういえば、前述のスカニアはいないのか…? と思っていたら、1台バスがやってきた。スカニアのロゴ付き…だが近年のスカニア車は比較的シャープな顔立ちが特徴だ。

 にもかかわらず、やって来たのはこれまで見たこともない、丸みを帯びた車体に丸目ライトという、何とも独特なスタイル。過去、このような車体のバスはお目に掛ったことがない。この謎の車両は何だろうか。

 調べてみたら、これはフィンランドの車体メーカー、ラーデン・アウトコリ製のボディ、「ラーティ・スカラ」というモデルであった。

どうやらかなり希少車種と思われるラーティ・スカラ。愛嬌のある丸目ライトが特徴的
どうやらかなり希少車種と思われるラーティ・スカラ。愛嬌のある丸目ライトが特徴的

 2001年〜13年にかけて製造され、ほぼスカニアのシャーシと組み合わせて製造されていた。スカラ(Scala)の名前は、ScaniaとLahtiの頭文字から取って付けられた。

 フィンランドではかなり人気が高いモデルだったそうだが、2013年にラーデン・アウトコリが倒産し、ラーティ・スカラもその時点で生産打ち切りとなった。

 生産終了からすでに10年以上が経過し、多くの車両が新型車両へ置き換えられており、見かける頻度も減っているそうだ。たまたまとはいえ、見ることができたのはラッキーだったのかもしれない。

【画像ギャラリー】ヘルシンキ空港を走るバスの数々(6枚)画像ギャラリー

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