ウィラーが冬季・春休み期間中のインバウンド観光客動向を発表! 人気は富士山エリアか?

ウィラーが冬季・春休み期間中のインバウンド観光客動向を発表! 人気は富士山エリアか?

 WILLER MARKETINGは、冬季期間(2024年12月1日(日)~2025年2月28日(金))および春休み期間(2025年3月20日(木)~4月10日(木))における予約サイト「WILLER TRAVEL」の多言語サイトを通じた、インバウンド観光客のバス利用の動向をまとめた。

文:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■冬季期間および春休み期間のインバウンド動向

白川郷も相変わらずの人気スポット
白川郷も相変わらずの人気スポット

 調査対象期間は、冬季については2024年12月1日(日)~2025年2月28日(金)、春休みは2025年3月20日(木)~4月10日(木)とした。調査データは、予約サイト「WILLER TRAVEL」の多言語サイト(英語・繁体字・簡体字・韓国語・ベトナム語対応)における、インバウンド観光客および日本在住外国人の日本全国の事業者が運行するバスの予約状況を集計した。

 2024年12月1日(日)~2025年2月28日(金)の冬季期間における予約者数は、前年比138%となる約17万人に達した。利用者の国籍は184カ国にわたり、特に中国(20.0%)、台湾(13.5%)、韓国(9.4%)、インドネシア(8.9%)、香港(8.5%)が上位を占めた。東アジア圏の利用が多い一方で、オーストラリアやアメリカからの予約も増加し、各国ごとに異なる人気エリアの傾向が明らかになった。

■冬期期間の人気エリアランキング、国別の人気エリア

中国が圧倒的多数なのは変わらず
中国が圧倒的多数なのは変わらず

 東名阪を結ぶ都市間路線を除き、富士山・富士五湖エリアは通年で人気がある一方で、冬季期間は洞爺湖温泉(北海道)、登別温泉(北海道)、白川郷・高山エリア(岐阜)、白馬(長野)などが特に注目を集めた。温泉地や冬がハイシーズンとなるエリアの人気が顕著に見られ、各国の旅行スタイルに応じた動きが確認された。

 国別に異なる人気エリアが確認され、それぞれ、中国は富士山・富士五湖の人気に加え、洞爺湖温泉の予約が急増し、今年の冬場の最人気エリアになった。台湾は富士山・富士五湖、洞爺湖に加え、高山、白川郷の人気が上昇。韓国は富士山・富士五湖に加え、登別温泉、由布院、別府の温泉地の人気が上昇。

 香港は東アジア圏の予約傾向をミックスした形で、富士山・富士五湖、由布院、洞爺湖、高山、白川郷など多様なエリアが人気。オーストラリアは本国が南半球で夏休みシーズンにあたるため、他国とは異なり白馬のスキー需要が高まった。米国は富士山・富士五湖、洞爺湖、登別温泉に加え、オーストラリアと同様に白馬のスキー需要が増加。

 インドネシア・フィリピンは日本在住者の利用が多いため、国内の都市間移動が多いものの、インバウンド観光客の人気エリアは富士山・富士五湖や高山が中心だった。

■バス予約者の中心は20代の若年層、女性の利用がやや優勢

富士山周辺は大人気!
富士山周辺は大人気!

 バス予約者の男女比は女性52%、男性48%と、わずかに女性の利用が上回る結果だった。また、年代別では20代の利用が最も多く、全体の53%を占めた。背景としてSNSや動画サイトを活用した情報収集が一般的な若年層において、日本の観光地や移動手段に関する情報が拡散されやすいことが挙げられる。

 特に20代の旅行者は、自身で自由に旅程を組む「個人旅行(FIT)」の傾向が強く、公共交通機関を活用した移動が主流だ。バスはコストパフォーマンスの良さや予約のしやすさ、人気観光地への直行ルートが整備されている点が、若年層の旅行者にとって魅力となっていると考えられる。

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