■しめきりバスが今も残る理由って?
ほとんどの一般路線バス車両が2ドア車化した昨今でも、中ドアを締め切って運行している路線系統に各地で出会える。
依然しめきりバスが残っている理由を探るとすれば、全てのバス事業者に当てはまるわけではないだろうが、昔からそうだったので今も乗り方を変えていない、名残や伝統によるところが多そう。
現在乗れる、しめきりバスの運用面から継続の理由を考察すると、昔ながらの事情と同様、乗客の確認に加えて、同じ路線系統に1ドア車/2ドア車を混ぜて使用しているケースが思い浮かぶ。
最近までそうだったものの、1ドア車が全部引退した今も乗り方だけそのまま残っているパターンもあり得る。
そのほか路線系統によって前払い制と後払い制が混在しているバス会社で、運賃収受機器が前にしかない2ドア車を共通運用している場合も、しめりきバスの出現率が高くなる。
また、沖縄県の一部で見られる例に、運賃後払い方式でも行き先を乗車時に口頭で申告する利用手順を採っているバス事業者があり、そこでも中扉を締め切り扱いにしてした。
副産物的なものかもしれないが、中扉の周辺をスーツケースのような大型の荷物を置くスペースに活用しているところもある。
■しめきりバスに出会える場所
続いて、しめきりバスを今も(一部の路線で)走らせている主なバス事業者に、東武バス日光、JRバス関東、京成バス千葉イースト、箱根登山バス、伊豆箱根バス、東海バス、琉球バス交通、西表島交通などがある。
これまで各地で利用した、しめきりバスの性質を思い浮かべると、どちらかといえば生活路線より観光色の強い場所を走る路線が目立つ印象。
そんな印象のせいか、バス自体に観光地という非日常のスパイスが一匙かかり、通常の路線バスとはテイストの違う特別な存在に映るのも、しめきりバスの魅力をより深めている気がする。
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