所要時間は11時間49分!
博多を19時19分に発車する「こだま868号」新大阪行きは500系で運転されていて、岡山に22時13分に到着し、21分の乗り継ぎ時間でサンライズに接続する。サンライズは22時34分に岡山を発車し、東京には翌7時8分に到着する。乗り継ぎ時間を含めた所要時間は11時間49分だ。
285系電車のサンライズ瀬戸(出雲でも同じ)の寝台はB寝台個室シングルとした。サンライズには特急券だけで乗れるノビノビ座席や、シングルよりも少し安いB寝台個室ソロ、A寝台のシングルDXなどがあるが、最も標準的で室数が多いシングルを選択した。
運賃・料金比較
さて新幹線+サンライズの運賃・料金の内訳は次の通りだ。運賃は福岡市内から東京都区内まで14080円、新幹線特急料金が博多から岡山まで4950円、サンライズの特急料金が新幹線との乗継割引で半額になり1650円、寝台料金が7700円。総額で28380円だった。
もっとも、新幹線を自由席にしたり、サンライズをソロやノビノビ座席にすれば安くすることは可能だ。これは「はかた号」も同じで、3列のビジネスシートにすれば安くなる。
「はかた号」の個室運賃の上限は23000円なので、サンライズをノビノビ座席にすればバスと大差はなくなる。所要時間は新幹線を後続の「さくら号」にすれば約1時間短縮できるが接続に上手いダイヤではなく、上りについては大幅な時間短縮は望めないので「こだま号」でもいいだろう。
ただしサンライズを岡山ではなく姫路乗り継ぎとすると、約2時間の短縮が可能なので福岡の滞在時間を増やしたい場合は考慮すると良い。
快適性はどっち?
快適性については単純比較が難しい。「はかた号」は本革電動マッサージシートで、あくまでも座席だが寝ることは十分にできる。一方で、500系6号車はグリーン車のシートなので快適そのものだが、フットレストはなく寝たとしても基本的に座っているだけだ。
また岡山での乗り継ぎがあるので、いずれにせよ寝続けるわけにはいかないが、その後のサンライズは完全に「個室寝台(ベッド)」なので、寝るための設備というところが有利だ。またACコンセントもあるし、1両は喫煙車になっている。
はかた号にはUSB-Aが2基付いているがACコンセントはない。喫煙は降車休憩の2回のみだ。 記者の感覚では夜行で「寝る」ということについては、どちらも不満はなく快適だった。「はかた号」の有利な点は前述の通り、乗り換えがないことだろう。
あとは価格とダイヤ設定と個人の好みだ。あえて決着は付けないが、普通は航空機やのぞみ号の選択だろうから、それぞれの価値観で「面白そうな方」を選択しての旅も良いのではないだろうか。どちらを選んでも疲労感は少ないので大丈夫だ!
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