気が付けばもう年末。カレンダー選びにお迷いの方も多いことだろう。バス事業者でもカレンダーを発行しているところは多いが、今回は富士急行のカレンダーを取り上げる。
しかし同社の公式オンラインショップにはバス部品も販売していたので、マニアの方にはそちらの方が気になるのかもしれない。そこでバス部品についても触れることにする。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】ちょっと待て!富士急行がバスガイド席を売っているぞ(8枚)画像ギャラリーバスだけの卓上カレンダー
富士急行は鉄道会社だ。もちろんバス会社も複数持っているが、カレンダーは鉄道がメインになるのは当然だろう。
ところが来年のカレンダーについて同社では「バスファンの皆様向けに富士急グループバスカレンダーも発売いたします。バスカレンダーは、最新の電気バスや二階建て高速バスだけでなく、人気の高かった車両の画像も使用しております」とバスだけのカレンダーを発売する旨がアナウンスされており興味深い。
同社が販売するカレンダーは、「富士急行線壁掛けカレンダー」「富士急行線卓上カレンダー」「富士急グループバス卓上カレンダー」と3種類あり、バスカレンダーは横21.5㎝×縦12cmの卓上型、販売額は税込み600円とリーズナブル。
発売個所は富士急行線「河口湖駅」「富士山駅」「下吉田駅」「都留文科大学前駅」「大月駅(壁掛けとバスのみ)」と、公式オンラインショップ「富士急のりもの百貨店」だ。そして詳細を確認するために見てみた「富士急のりもの百貨店」がまことに曲者だった。
オリジナルグッズと同じサイトにバスの座席が!
何をするにもたいていぶっ飛んでいる富士急行は、公式オンラインショップ「富士急のりもの百貨店」もぶっ飛んでいた。
もちろん普通に駅等で売られている「素人さん向け」のオリジナルグッズもあれば、鉄道マニアが物色しそうな鉄道部品や、バスマニアがうなるバス部品まで、すべて同じサイトにごちゃまぜで売られているのがすごい。
もちろんカテゴリー分けはされているが、ボールペンやマスキングテープ、クリアファイルが売られている同じサイト内で、バスの方向幕しかもリレーボックス付きや、バスのシート座面だけではなく、シート丸ごとを売っているとはだれも思わないだろう。このぶっ飛び感が富士急行ならではなのだ。
さて、禁断の「バス部品」というカテゴリーをクリックしてみると出るわ出るわ。方向幕などは序の口で、LED行先表示器やシート1脚丸ごとはおろか、観光バスのガイド席に至っては「だれが買うんだよ!」ではなく「座椅子に使えるな!」と本気で使用方法を考えこんでしまうほど楽しい部品もある。
これららの部品は廃車発生品なので、平たく言えば「中古部品」であることは間違いないのだが、マニアからすれば「手に入れてどうしよう」よりも「手に入れてから考える」類のコレクションであることに異論はないだろう。
そんな楽しいバス部品を物色しながら自分へのクリスマスプレゼントとして購入してしまうのも楽しい。
さまざまな制約を乗り越えてバスそのものを所有してしまうマニアもいるほどの世界なので、富士急ならば売る方にも買う方にも高いハードルはあるが、そのうち部品のバラ売りではなく中古バスそのものを大々的に売り出すことに期待したい。なお部品は一点モノなので売り切れている可能性はある。
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