夜の東京をゆっくりと走る!
東京駅を出発したバスは3時間をかけて戻る。まずは国会議事堂や永田町付近を回るが、すべて車内から眺めるだけだ。しかしメインは食事なので下手に降ろされるよりは車内からイルミネーションや見どころを鑑賞する方がありがたい。
赤坂や原宿をまわり、表参道や六本木のけやき坂のイルミネーションは見どころだ。これらの見どころは添乗のガイドが案内してくれるが、基本は食事をしているので観光バスのガイドが話すよりも静かに、BGMと乗客を邪魔しないように語り掛ける配慮がなされている。
深夜のFMラジオでパーソナリティひとりがリスナーに語り掛けるような雰囲気だと思えばわかりやすいだろうか。
東京タワーは停車タイム!その後は首都高へ
そして最大の見どころである東京タワー付近を走る。見える角度により撮影ポイントでもあるが、停車して撮影時間を確保する配慮もあり乗客は大喜び。ガイドとクルー2名が乗務しているが、もちろん撮影を手伝ってくれる。
東京タワーの下をくぐりぬけると、オープントップバスの天井は閉じられrる。首都高速に入りレインボーブリッジを渡り、港区台場に到着する。
台場で30分の降車休憩
ここでウィラーエクスプレスの高速バスが停車するバス停に停車し、約30分間の休憩を取る。乗客は唯一ここのみで下車ができるのでトイレや記念撮影もここで可能だ。ちなみにエアロキングなのでトイレは付いているが1つしかなく狭いので、ここでトイレに行くこともできる。
ここまでに出てきた料理は、オードブル・サラダ・スープ(パイ包みのクラムチャウダー)・温菜(ムール貝のプロバンス風)・メインディッシュ(舌平目のポンファン)だ。すべての料理は画像ギャラリーに入れておくのでご覧いただきたい。ちなみにメインがすでに出てはいるが、メニューはダブルメイン構成なのでまだある。
台場での休憩中に運転士に話を聞いてみた。実はこのバスは運転士2名常務だ。2階席は食事中なので、見どころでの低速走行や信号待ち等の「計算」を行いながら運転しているのは2階席最後尾に乗車した記者もよくわかった。
その計算は助手席の運転士が行い、本務運転士に指示をして運転に集中できるようにしていた。
フィンガーコントロールトランスミッション(変速レバーを電気指令で伝達し、空気圧で変速機を操作するために指1本で変速操作ができる機構)のマニュアル車でなければできない、微妙な速度コントロールと変速ショックを極力なくす運転技術はさすがだ。
運転士いわく「AT車では難しいでしょうね。だけどクラッチの多用で足はかなり疲れますよ。2階席で食事をされていることを考えると信号も徐行も計算しなければタイミングがズレますからね。エアロキングならではだと思いますよ」と語ってくれた。
2品目のメインを食べながら東京駅に戻る
台場を出たエアロキングは一般道で豊洲市場、豊洲駅前を経由し晴海通りを北上し銀座を目指す。料理はメインの2品目である牛フィレ肉ローストシャリアピンソース・デザートとしてこちらも2品フォンダンショコラとパンナコッタベリーソースが提供される。もちろん紅茶かコーヒーが付く。
銀座付近でいったん新橋方面に進路を変え、銀座のメイン通りを悠々と有楽町・東京駅方向に向けて走る。そしてバスファンにとっての最後の見どころは中央通りから鍛冶橋方向に進みJRの高架をくぐるときだ。