■さて肝心のお味は?
車内で報道関係者は3号車に案内された。3号車は通常ののぞみ号であれば自由席だが、本日は貸切なので車内は完全に改装されており、窓にもシールが貼られて外は見えない「麒麟百年 極み檸檬サワー」の世界観で仕上げられた車内だった。
前方の席では西島さんによる車内アナウンスや囲み取材、フォトセッションが行われ、西島さんと多くの芸能関係メディアは新横浜で下車した。なおこの列車はのぞみ399号のスジ(ダイヤ)で走るため、品川にも名古屋にも停車はするがドア扱いはせずに所定の時刻で発車する。
終点の京都までの間にフードペアリングと試飲会が行われた。中でも名古屋付近で出された演出が憎い「ひつまぶし」との組み合わせは最高だった。
「麒麟百年 極み檸檬サワー」は、単純にレモンの酸っぱさが味わえるというものではなく、発酵レモンなので、どちらかというと「じんわり」と長く続く味わいの息の長いレモンサワーだ。
■復路は科ってにアレンジして285系で!?
こうして発表会は京都駅の改札を出て解散となった。東京に戻らねばならないが、復路用に新幹線自由席特急券と東京都区内までの乗車券を支給されていた。京都から上りのぞみ号の自由席に座れる可能性は低く当日中に東京に戻っても夜になる。
急ぎでもなかったので大阪からサンライズ号で帰ることにした。京都からIC乗車券で在来線に入場し、奈良線・関西本線と221系を1回乗り継いで大阪環状線の京橋駅で下車した。
みどりの窓口で乗車券を大阪市内から東京都区内に、新幹線特急券をサンライズ瀬戸のシングルにそれぞれ乗車変更した。差額の6250円を支払い、駅前の昔からある有名な立ち飲み屋でお酒を楽しんで、23時過ぎの223系日根野行き快速列車で大阪駅に向かった。
大阪駅は上りだけサンライズの利用はできるが乗車は多い。かつての急行銀河の賑わいとまではいかないものの、当時はホームの売店でビールやチューハイ、ウイスキーやおつまみを買い込んで乗車する出張族の姿が多く並んだ。
やはり夜行列車にアルコールはつきものである。現在のサンライズが発車する時間帯ではホームの売店はすべて閉店しているので、構内のコンビニで買い込んでホームに行くしかない。
■バスや夜行列車にもおススメ!
約5分遅れで発車したサンライズ号は一路東京に向けて走り出した。新幹線を降りた京都駅を通過し、米原駅に運転停車するまでにもらっておいた「麒麟百年 極み檸檬サワー」はすべて飲み切った。
柔らかい酸味でじっくりとしみる飲みやすい味は、これからすぐに寝る夜行バスや夜行列車には最高の寝酒にもなる。お弁当のおかずやコンビニで購入したスナックをつまみに2本空くまでに時間はかからなかった。
現在は多くのアルコール飲料が販売されているが、特徴のあるものを世に送り出すのに各社とも苦労している。酒税の関係もあり、今後ますます伸びしろが期待できるこの分野での競争は苛烈を極めると予測される。
キリンが総力を結集して100年以上の歴史の1ページに残す新ブランドを立ち上げたのもそういった時代の背景があるからだろう。次は夜行バスで飲んでみたい。
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