西日本鉄道では、博多駅と福岡空港国際線ターミナルをノンストップで結ぶ一般路線バス「博多駅~福岡空港国際線」において、2025年4月26日(土)より連節バスを導入する。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
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■連節車導入の経緯
同路線は主にインバウンドの利用が多いが、観光需要の高まりにともなう訪日客の増加により、年々利用が増加している。時間帯にり満員のため後続便を案内するケースも発生している。加えて、福岡空港への海外からの渡航者数は今後も増加が見込まれており、当路線の需要はさらに高まる見込みだ。
今回、当路線の輸送力強化を図るため、西鉄では連節バス4台を導入する。従来使用している路線バス車両の定員は約80名だが、今回導入する車両の定員は119名で、1便あたりの輸送力は約1.5倍に向上する。
昨今の深刻なバス運転士不足により大幅な増便が難しい状況にある中で、車両の大型化による輸送力強化を図りたい考えだ。なお車両は、西鉄グループでは初の国産(日野自動車製)連節バスを投入する。
連節バスの導入に合わせて、同日よりダイヤ改正および運行ルートの見直し(博多バスターミナル~福岡空港国際線 ⇒ 博多駅筑紫口~福岡空港国際線へ変更)を実施する。
■「博多駅~福岡空港国際線」への連節バス導入
連節バスの導入日は、2025年4月26日(土)からで、導入台数は4台を予定している。同路線は1日6台で運行しているが、うち4台を連節バス、2台を通常の路線バス車両で運行する予定だ。
導入する連節車両のメーカーは日野自動車で、乗車定員は119名(通常の路線バス車両は約80名)。連節バスの全長は約18m、車幅は約2.5m、高さは約3.3m。安全装置としてEDSS(ドライバー異常時対応システム)を装備する。
■連節バス導入に伴うダイヤ改正
ダイヤ改正実施日は、2025年4月26日(土)で、主な改正内容は、博多駅側の起終点の変更だ。変更前は博多バスターミナル11番のりばだったのが、連節車のためと思われるが変更後は、博多駅筑紫口バス停に変更する。これにより新幹線の接続は良くなる。
運行便数は、変更前が74便(全曜日共通)だったのが、変更後は77便(全曜日共通)に増便される。なお、同路線は、2026年3月31日まで完全キャッシュレスバスの実証運行中で、運賃に変更はない(大人片道310円)が、キャッシュレス(現金以外での決済による)での乗車が推奨される。
■連節車は広がりつつある
運転士不足にともなう1便当たりの定員増に連節車は大きく貢献する。ただし、その全長ゆえ運行できる路線は限られ、現行の大型路線バスをすべて連節車で代替することはできない。
これまでは輸入車しか選択肢がなかった連節車も国内仕様で製造された国産車が登場し、事業者にとっても導入の障壁は低くなったのだろう。今後、沿線の道路やバス停付近の整備、営業所内での取り回しに問題がなければ混雑路線で連節車が活躍する機会は増えそうである。
マニア的には福岡市内で走る連節バスはFukuokaBRTを含めて、ボルグレン・メルセデスベンツ・日野自動車と3社の車両に乗ることができるのが楽しいところだろうか。
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