■最先端技術は20年後に普通になる?
今回は2005年にタイムスリップして愛・地球博についてお届けした。シャトルバスのルートについては前回にも書いた通りだが、紹介したバスルートは途中で一般道を通るため一般の乗用車渋滞に巻き込まれることもあり、会期中は定時性の確保が難しかったようだ。まだ紙の乗車券が主流で券売機行列も課題だった。
現在では交通系ICカードやコード決済、クレジットカードで直接改札機を通れるように進化した。大阪・関西万博ではアプリ「KANSAI Maas」の利用により、シャトルバスについては事前に購入・決済ができるため便利になっているが、無理矢理デジタル化した感が強く、所々に残るアナログでの改札やカウントがボトルネックになっている感は否めない。20年後にはどのように進化しているのかが楽しみだ。
バスについても最新技術が取り入れられ、さまざまな実証実験が行われた。使用する燃料・電池の材料から運行システムに至るまで、現在では実用化した技術でいっぱいだ。20年前の当時に思いを馳せながら、現在の最新技術を大阪・関西万博で楽しんでいただきたい。これらが20年後には当たり前のツールやシステムとなっているだろう。
今回紹介したものは現在では体験することは出来ないが、グローバルループを走っていたグローバルトラムについては最終的に山口県岩国市の錦川鉄道に譲渡され、「とことこトレイン」という名称で休日を中心に錦川清流線錦町駅から雙津峡温泉駅までを運行している。外装デザインは変更されているが形は当時のままの2編成で愛・地球博の雰囲気を残す。とことこトレイン錦町駅の切符売り場はキャッシュレスに対応し、現在の技術もプラスして生かされている。
錦川鉄道からの乗車については予約ができる。錦川鉄道は山陽本線岩国駅から、または山陽新幹線新岩国駅からは少し離れるが連絡路がありいずれからも乗車できるので、錦帯橋観光とともにお出かけ先に加えてみてはいかがだろうか。20年前の技術と現代の実用化された技術の融合が見て取れるだろう。
【画像ギャラリー】20年前の「愛・地球博」での輸送技術はあのバス実用化に生かされていた?(20枚)画像ギャラリー
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