名鉄バスセンターでのイベント翌日に就職フェアが開かれていただと? 各社の車両が勢ぞろいだ!!

名鉄バスセンターでのイベント翌日に就職フェアが開かれていただと? 各社の車両が勢ぞろいだ!!

 名古屋市の玄関口である名鉄名古屋駅に隣接する名鉄バスセンターが周辺再開発のため来年2026年3月末を持って移転される。と前回のイベント記事でも書いたが、その後スケジュールの完全白紙が発表された。これまでの感謝を伝えるためのイベントは開催されたのだが、実は翌日もバスを並べて就職イベントが行われたので展示車両を中心にレポートする。

文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■就職フェア開催の背景

午後に行ったのですでに落ち着いた後の会場
午後に行ったのですでに落ち着いた後の会場

 筆者は一般向けイベントの翌日に再び名古屋駅にやってきた。同じ会場では見た目は同じ黄色いアーチがお出迎えしていたが、そこには「名鉄バスセンターに発着する4社合同採用イベント」と書かれていた。名鉄バス、JR東海バス、岐阜バス、三重交通の4社によるバスドライバーの会社説明会が行われた。

専用の「マスク」を付けてのバス展示
専用の「マスク」を付けてのバス展示

 現在どこの事業者もバスドライバーの確保に苦戦しており、必要な乗務員を揃える事ができない状況が続いている。バスの車内だけではなく、ラッピングバスや前面LEDなどでもバス乗務員募集中、という文字を表示している事業者は多い。

各社がブースを出して説明を行うのはどの就職イベントでも同じ
各社がブースを出して説明を行うのはどの就職イベントでも同じ

 2024年にはバス運転手等の労働環境を改善するため、拘束時間を少なく、休息時間を長くするなどの労働法制の改正が行われたが、バスの運転手は年々減少を続けており、今後さらなるバスのサービス低下が危惧されている。日本バス協会の試算によると2030年にはバス運転手が約86%に減少してしまう可能性があり、その先2040年代には約50%に減少してしまう可能性もあるという。

名鉄バスではわざわざサボを作って掲出!
名鉄バスではわざわざサボを作って掲出!

 こうした状況をなんとかしようと、あの手この手で対策を行っているが、その1つが今回開催された採用イベントだ。いくつかの事業者が集まって開催することで集客を伸ばす、そしてバスの展示や現場の生の声を聞いてもらうことで少しでもこの業種への関心・興味をもってもらうのが目的だ。筆者も会場内を歩いてきたのでいくつか紹介しよう。

■名鉄バスはARCAのスーパーハイデッカーを展示

名鉄バスは「エース」だけどクイーンの登板
名鉄バスは「エース」だけどクイーンの登板

 まず会場内で目についたのはバスの展示だ。昨日はここに3台のバスが展示されていたが、今日は4台だ。入口に近いところに置かれていたのは名鉄バスだった。昨日は燃料電池バス「SORA」の基幹バスと、次世代バイオ燃料「出光リニューアブルディーゼル」を使って走る高速バスが展示されていたが、今日は黒い名鉄バス「ARCA」が展示されていた。

最近は少なくなってしまったスーパーハイデッカーの高速車
最近は少なくなってしまったスーパーハイデッカーの高速車

 このバスは名鉄バスが創業20周年と高速バスのベースとなる名古屋中央営業所の新築移転に合わせ、高速バスの夜行便と昼行便に各1両ずつ、名鉄バスとして初めての特別仕様車を新造したものである。愛称は「ARCA(アルカ)」と命名され、スペイン語で「箱舟」を意味し、安心してお客様を全国へ導く「箱舟」になるよう命名された。運行は2024年7月7日より始まっていて、エアロエースは以前の記事で紹介した名古屋~伊那線や名古屋~金沢線、名古屋~神戸線、名古屋~富山線などで活躍している。

仮眠室も大開放!
仮眠室も大開放!

 そして今回展示されているエアロクイーンは夜行便として名古屋~仙台線、名古屋~新潟線、名古屋~福岡線という長距離路線で活躍している。車体には幾何学模様があしらっていてこれまでの名鉄バスのイメージとは違い重厚さやプレミアム感感じる車体となっている。車内を見学したが、インテリアは黒色をベースにデザインされており、落ち着いた空間となっている。

スーパーハイデッカー車は乗るときのワクワク感が半端ない?
スーパーハイデッカー車は乗るときのワクワク感が半端ない?

 また長距離移動でも疲労を和らげる新素材を座席のクッションや枕に使用するなど、乗客が安心・快適に過ごせる技術が取り入れられている。座席は独立3列の配列でプライバシーカーテンも装備されている。その座席自体も大きめでしっかりと体をホールドしてくれるほか、可動式の枕など長時間の乗車でも疲れない非常にいい座席である。座席周りにはUSBポートが用意されていて、スマホなどの充電に使用できるほか、読書灯にドリンクホルダーなど基本的な設備も整っている。

これが件の仮眠室
これが件の仮眠室

 バス乗務員の採用イベントなので、少し違う展示も行われていた。エアロクイーンは夜行用だが、長距離は2名乗務だ。夜間運転をしていない方の運転士はどうしているかご存知だろうか。トランク横に仮眠室が設けられているので、ここで仮眠を取っているのだ。仮眠室は開けられていて見学可能だった。

仮眠室からは車内にも車外にも出入り可能だ
仮眠室からは車内にも車外にも出入り可能だ

 筆者もじっくりとは見たことのない空間だが、思ったよりもしっかりとした「寝室」が確保されている。ベッド幅はやや短いように見えたが、上部がある程度空間があるおかげで窮屈感や圧迫感はそれほど感じないように思えた。

高級感しかない車体
高級感しかない車体

 スマホなどを充電するためのコンセントやWi-Fi、運転席とやり取りするためのインターホンも設備されている。交替運転士の疲労を軽減し、安全に目的地まで運転ができそうだ。仮眠室の設置がない事業者では運転席の後ろの座席が交代運転士用として旅客定員から外されているケースもあり、夜行便での運転士の休息環境にも事業者により違いが出る一例である。

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