■高速車にバトンタッチ
Fビレッジに到着後、待ち時間を挟んで次のバスに乗り換え。Fビレッジ〜新千歳空港間にも北海道バスが路線バスを運行しており、そちらを利用する。
空港行きは路線車ではなく、ハイデッカータイプの大型高速車が使われている。車両的には高速走行が可能ゆえ、ここから先は高速道路経由かな? と思いきや経路は以下の通り。
ボールパーク通り→北進通り→中央陸橋→道道46号→国道36号
こちらもまた一般道のみを走行し、距離は約30km。バスの分類的には高速バス車両を使った一般路線バスの枠組みに入る。
■小悪魔の囁きが聞こえる難易度!?
まさか高速経由ではないバスの空港アクセスルートが2025年になって新しくできたとは、ずいぶん珍しいこともあるものだ。
ただしこの札幌駅前〜Fビレッジ〜新千歳空港のルート、セオリーに則らない要素の揃った全体像には大変魅力がありながらも、(やっぱり)ちょっとした制約がある。
思い立ったときにいつでも乗って行ける、シームレスな利便性がほぼなく、靴のサイズを自分の足に合わせるのではなく、自分の足を靴のサイズに合わせない限り使うのが物凄く難しいのだ。
「これすっごく楽しいんだよ〜」と微笑みかけてきながら、いざ足を踏み入れれば「んじゃ頑張ってね〜」と、崖っぷちに立たせて背中をどついてくる小悪魔的バス像の持ち主とでも言うべきか……。
本数は札幌〜Fビレッジ間が1日あたりFビレッジ行き4本札幌行き5本、Fビレッジ〜新千歳空港間は6往復と決して多くないのに加えて、Fビレッジでのバス乗り換えが更に限定される。
札幌〜空港間を繋げられる便の出発時刻は以下の要領。カッコ内はFビレッジでの乗り換え時間だ。
●札幌発 11:30(1時間8分)、12:30(8分)
●空港発 9:30(11分)、11:00(1時間51分)、13:30(11分)、15:00(1時間11分)
札幌発が1日2回、空港発は4回のチャンスと、他の交通機関に比べれば狭き門。その代わり無事に門をくぐり抜けた後の達成感は大きなものとなっている。
■運賃と所要時間を比べてみると
続いて、JR線、高速バスとFビレッジ回りの運賃/所要時間データを見てみよう。
(1)電車 快速エアポート 46.6km 40分前後 1,230円 指定uシート+840円
(2)空港連絡バス通常便 58.8km 駅前〜空港間 1時間17分 1,300円
(3)Fビレッジ回り 約52km 1時間40分前後 各路線1,000円→計2,000円
※待ち時間は含まず
Fビレッジ回りの場合、空港連絡バスよりも高額で、快速エアポートのuシート利用時よりも安価、といった具合。所要時間に関しては一般路線バスな分だけガッツリかかる。
訪問当日は試合のない日だったため、移動自体は極めてスムーズで終始ゆったりしていた。時にuシートでもカオス化しまくる空港行き快速エアポートの、なにかと気が重くなる例の状況を全く考えずに済んだのは嬉しいオマケ。
一方、バスの運行時間帯に試合や大きなイベントのある日は、周辺の動向に常時アンテナを張っておく手間を惜しまずが吉かもしれない。
とはいえ、ちょっとエスコンフィールドの周りを見学してから、空港/札幌に向かうなんてオプションが付けられるのもなかなかどうして。
セオリーな移動に物足りなさを感じ始めた頃合いには、Fビレッジ経由がきっとステキなソリューションを提案してくれるはずだ。
【画像ギャラリー】二味くらい違う空港アクセス!? Fビレッジ経由の魅力(14枚)画像ギャラリー


















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