バス利用者の大半が地方在住者!! 人気の裏にバス停留所への自家用車アクセス「パーク&ライド駐車場」が超便利

■多様な形態。成功事例の視察を

イオンモール木更津は高速バス乗客に駐車場を提供。停留所も設置
イオンモール木更津は高速バス乗客に駐車場を提供。停留所も設置

 自治体が、違法駐車対策として消極的に、あるいは住民の利便性向上のため積極的に整備した駐車場のほか、商業施設の駐車場の一角を高速バス乗客用として区切る例(バス事業者が賃料を負担する場合と、商業施設側が誘客のため無料開放する場合がある)、バス営業所内に設置する例など形態は多様だ。

 明石海峡ルート全通の前年に開通した東京湾アクアラインでも、袖ヶ浦BTなど停留所併設の駐車場やイオンモールなどでP&Rが盛んだ。特に木更津金田BTでは、朝は東京駅線が3分間隔で頻発することから、同市には移住者が増えたともいわれる。

 元は古い集落近くの路上停留所だった長野県飯田市の伊賀良のように、後から駐車場、発券所、ビジネスホテルなどが整備され「一大ターミナル」に化けた例もある。

 駐車料金は無料、有料、バス乗客のみ無料、定期券設定など、地域や発着路線の特性により異なる。

 小規模で始めると、満車でバスに乗り換えられないリスクを考慮し予約制にせざるを得ないが、予約制は乗客、事業者双方に手間で嫌われる。

 近年では、コイン駐車場運営の様々な仕組み(「料金機に紙幣が詰まった時の対応代行」なども)ができており、むしろ大規模に展開したほうが効率よく運営でき、乗客への普及も早い。

 未だ十分なP&Rが機能していない地方の高速バス事業者の経営者、担当者の皆様には、百聞は一見に如かず、ぜひともここに挙げた各地の事例を視察することをお勧めする。もちろん、現地に泊まって早朝の様子を、だ。

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