■今なお残る東ドイツ時代の香り
ところで、BVGの運行する地下鉄やトラムには、東ドイツ時代の面影を残すものも少なくない。デザインやファッションの分野でドイツの最先端を走っているベルリンであるが、郊外の路面電車や、小型車体で運行される地下鉄には、東ドイツ時代の車両が今なお活躍している。
なお、旧西ベルリン地域の路面電車は東西ドイツ統一以前に全廃されていたため、現在このエリアで運行されている路面電車はその後の都市計画で復活もしくは新設されたものだ。
東西ドイツの統一は、ベルリンの公共交通を計画的に再編するきっかけとなり、東西に分かれていた中央駅は改めて統合して新設され、幹線鉄道も新たにベルリン市内を縦貫する路線を新設して大幅に整理された。都市鉄道であるUバーン、Sバーンも運行系統が刷新された。
これらの施策には巨大な財政投資が行われているが、新首都建設(首都復帰)に向けた意気込みが感じられる。現在はこの総仕上げともいえる新国際空港建設(シェーネフェルト空港をブランデンブルク空港として拡大・改良)が進められている。
新たなドイツの玄関口ともいえるベルリンには、現在日本からの直行便がないのが残念であるが、新空港の完成によって直行便の新設が望まれよう。
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