多くの企業や自治体、あるいは省庁において利用者や国民から意見を集める手段としてモニター制度がある。都営バスを運営する東京都交通局にもモニター制度があり人気のため倍率は高い。ほぼ抽選となるのだが、どんなことをするのだろうか。1年間の任務を終了したのでレポートする。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
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■まずはモニターに応募することから
年度初めごろになると、東京都交通局のホームページや都営交通の広告ポスター等でモニター募集が告知される。都営交通は都営地下鉄、都営バス、日暮里舎人ライナー、都電荒川線を運営しているため、全部ではなくどの交通機関のモニターを希望するのかを選択した応募する。
モニター応募も、モニター期間中の回答もすべてインターネットを介して行われるので、ネット環境がないとそもそも応募ができない。希望する交通機関は第3希望まで出す。地下鉄であれば路線別かつ数駅ずつ区切られた区間だけを担当するので、同じ路線でも複数の担当区間が存在する。
都営バスの場合は、営業所または支所単位で募集される。自分が普段利用するバス路線がどの営業所や支所の担当路線なのかを把握しておく必要はあるが、都営バスの場合は前ドアの後ろに漢字で(小滝橋)うあ(臨海)のように営業所や支所名が書かれているのですぐにわかる。
■応募したら当選結果を待つ!
インターネットの専用ページで応募を完了させると、いつ頃に当落の結果が伝えらるのかの目安がわかるので、あとはメールでの回答を待てばよい。当選すればその区間や営業所の担当として任務に就く。任期は1年だ。毎年応募しているが、人気がありなかなか当選しない。記者は令和6年度に当選したのでモニターに就任した。
コロナのころには辞退者が出て欠員となり、補欠当せんということも経験したので、当選確率は高くはないものの、じっと待つしかない。任期が近くなると最初の送付物が郵送される。これらの受領確認もすべてネット上で行う。
■支給物は?
令和6年度の最初に送られてくる支給物は次の通りだった。都営交通あらまし・みんくるガイド・ボールペン・ノート・キーホルダー・A4クリアファイル・都営交通一日乗車券(6枚)だ。
都営オリジナルグッズがもらえるのもうれしいが、最も関心があるのは1日乗車券6枚だろう。
■都営まるごときっぷ6枚!
都営交通一日乗車券(6枚)とは、要するに「都営まるごときっぷ」のことだが、磁気券が6枚送られてくる。これはモニターの調査に使用してもいいし、お出かけやレジャー目的に自由に使用してよい。用途は限定されていないので、お礼の一環のようなものである。
都営まるごときっぷは、都営交通のほぼすべてが、1日乗り放題になる700円相当の乗車券だ。都営バスは多摩地区の路線にも有効だ。下世話な話だが、これだけで4200円分なので大盤振る舞いである。
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