■「日本遺産のまち」の足
さて、ではどうしてこのお寺の隣にバスが集まってくるのか。よくよく医光寺始発のバスの通り道に注目してみると、医光寺〜益田駅の間に、お寺、神社、城跡ほか歴史にまつわる観光スポットが点在しているのに気付いた。
この区間を走るバス路線には「雪舟ライン」の愛称があり、観光利用も考慮しているのが見て取れる。専用のバスではなく、医光寺始発の大抵の路線が、医光寺〜益田駅間を雪舟ラインとして運行するのが特徴。
同区間は「日本遺産のまち」益田市内主要観光エリアの一つで、ちょうどエリア東側の端に位置する象徴的な場所が医光寺にあたる。
となれば、医光寺を始発ポイントに据えて、益田駅に停まる既存路線を集約させれば、主要観光エリアの区間に路線を新設することなく潤沢な本数を確保しながら、利便性の高い地元/観光の足を提供できる。そういったカラクリがあるとみた。
雪舟ラインの実質的な待ち時間は5〜20分くらいと十分に実用域。各路線ごとの本数は少なく極めて細いものの、束にすればそれなりに太くなる「三本の矢」を体現しているのが、まさに医光寺始発の駅“も”通る路線バスなわけだ。
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