■希少車種が今も現役で見られる
フラデツ・クラーロヴェーの市内線で使われている車両は、ほかのチェコの都市と同様、地元SOR社の車両が見られるが、それよりもイヴェコ社製の車両を多く目にする。
かつてチェコの国営企業だった、バスメーカーのカローザは、民営化によって当時のイリスブス(伊イヴェコと仏ルノーの合弁企業/後に再びイヴェコとなる)傘下となった。
現在はイヴェコ・チェコとしてチェコおよび周辺各国へ多くのバスを出荷しており、フラデツ・クラーロヴェーはこの旧カローザの工場で生産されたイヴェコ車を愛用しているようだ。
2025年現在の主力は、最新のイヴェコ・アーバンウェイへと移っており、これはフラデツ・クラーロヴェーのみならず、どこの都市も世代交代が進んでいるが、ここには2005年から2012年に掛けて生産された前世代モデルのシテリス18m(連節車)が今も現役で運転されている。
元を辿れば、旧ルノー・シティバスシリーズの流れを汲むシテリスだが、チェコは旧カローザの生産拠点があったにも関わらず、18m連節タイプはわずか76台しか生産されなかった希少車種で、しかもほかの都市の車両はほとんどが引退してしまった。
保存車両ではなく、現役で通常営業されているのは極めて珍しいことと言え、記録をするならこれらが生き残っている今がラストチャンスであろう。
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