今夏の富士急ハイランドの目玉は「ZOKKON」!! バイク乗りと鉄道マニアは必ず乗るべし!?

■乗車姿勢の違いで楽しみが倍増?

ライディングポジションが重要?
ライディングポジションが重要?

 公式な案内文にもある通り、バイク型というのがミソだ。バイクはまたがって乗るものだが、さすがにこれは椅子に座る形だ。しかし安全のためのバーは上から降りてきて肩から包み込むものではなく前から降りてきてお腹周りが固定されるだけだ。ライディングポジションよろしく、ハンドルの両端にあるバーを握り若干の前傾姿勢をもって乗車する。

 ここでバイク乗りであれば熟知しているハンドルの握り方を伝授する。ハンドルは上から握り込むのではなく、前から握るのが正しい。こうすることで腕に体重や負担をかけることなくハンドルを握ることができ、自然な前傾姿勢になりバイクに乗ってサーキットを走っているかのような体験ができる。

 内覧会では報道関係者に特別に撮影が許可されたので、乗車中の写真は画像ギャラリーからご覧いただきたい。

■位置エネルギーを使わない?

基本はリニアモーターで加速する
基本はリニアモーターで加速する

 通常のコースターは高い位置にコースターを引き上げるための何らかの動力を必要とする。たいていはコンベアの力で位置エネルギーを稼ぐ。よって高いところから落ちる恐怖は味わえるが、いつそれが起こるのかは前方を見ていれば分かる。

 ところがZOKKONには、そういった位置エネルギーを稼ぐ目的の動力は一切使用していない。位置エネルギーを利用するカ所はあるにはあるが、そこまで持っていくのは惰性走行による。

 ZOKKONの動力はすべてリニアモーターを使用している。よって停止状態から突然加速し始める。さらに走行中でも加速するので、サーキットを走るオートバイのアクセルワークに似た感覚を提供する。

■バイクはバックできないが…

銀河鉄道か!
銀河鉄道か!

 基本的に位置エネルギーを利用しないので、全体としては低い位置を走る。ところが地面すれすれに走るとかえって怖い。周りには支柱や壁やトンネルが猛スピードで迫ってくるからだ。

 そして唯一といってもよい位置エネルギーは惰性走行で「銀河鉄道999」に出てくる惑星の駅構内から宇宙空間に飛び出すような軌道が途切れる坂である。

 さすがに無限空間軌道は現代の科学では実現できないので、地球の重力にまけて停止するが、そこからは地球に戻るしかない。つまり通常のバイクではあり得ないバックをすることになる。

 今までライディングポジションで前方を見ながらサーキットを疾走するかのごとく走り回っていたのが、いきなり停止してバックし始めるのだから、ここだけはさすがのライダーも恐怖を覚えるはずだ。

 そしてトンネル内のホームに停止して終了かと思いきや、まだまだ続く。ここからは鉄道マニア必見の光景が前方に広がる。

■ココがさすがの鉄道会社!!

右側のトンネルからバックしてきて左に転線する!(特別な許可のもとで撮影)
右側のトンネルからバックしてきて左に転線する!(特別な許可のもとで撮影)

 ホームにスイッチバックで戻ってきて「運転停車」したコースターの前方では、なんと軌道が動いて別の進路が開通する。つまりコースターはここから転線して別のコースを走りだすのだ。モノレールのポイントのような動きと似ていて、見ていて楽しいし今から走る軌道は未知なものだということがわかる。

 さすがは鉄道会社が作ったコースターだ。絶叫マシンにポイントを作ってしまった。どこをどう通ったのかわからないまま、コースターは所定の停止位置目標にピタリ停止して終了だ。

■冷たく酸っぱいドリンクをどうぞ!

有名なフォトスポット
有名なフォトスポット

 熱いコースターを楽しんだ後は、冷たくて酸っぱいドリンク等を紹介しよう。撮影スポットでもあるので、カメラの用意はお忘れなく。

 リサとガスパールタウンのエッフェル塔広場ガーデン付近は人気の撮影スポットだが、周辺で買えるドリンクは暑い夏が吹き飛ぶ刺激的な酸っぱさから、疲れをいやす甘いものまでそろっている。

 レモン専門店の激酸っぱいレモンスカッシュは、本当に酸っぱいのだが純粋にレモンの酸っぱさなので、さわやかで刺激的。ジンジャーレモンは昔懐かしい冷やし飴を現代風にしたような味わいで、冷たいのに体がほてってきそうな不思議な味だ。

 BONBONBAGELのピーチミルクやピーチ&ベリーソーダは、桃の果肉というよりも、桃そのものがこれでもかというくらい入っているので、桃を食べながらミルクやソーダを味わうといったほうが正しい表現のような満足度の高いドリンクだ。いずれも画像ギャラリーでご覧いただける。

次ページは : ■向かうにはやはり高速バスが便利

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。