「停留所で急にバスの前に出る」
バス停に停車中のバスを追い越すのは構わないのだが、バスの前に急にハンドルを切って追い越した車が入るとそこに降車した乗客が!ということがあるので、バスの前に出るときにはよく確認をして追い越しを完了してほしい。
「停留所直前での急停車」
これも前述の急な割り込みに通じることであるが、停留所で停車しようとしている直前に急に停車されるとバスも急停車を余儀なくされ、車内事故のもとになる。バスの運転士は、よほどのことがない限りはハンドルで逃げることはしないし、できないことを知っているのでやむを得ず急ブレーキを掛ける。
直前急停車の車両を認識してアッと思って右にハンドルを切って避けようとしても転回し始めるのは運転席の後ろにある前輪だ。よってバスの左前方が接触する可能性が高い。
そのようなことがないように車間距離を取って運転はしているものの、バス停直前だと左に寄せて停止位置の目標を意識しながら運転しているので後ろにバスがいないかどうかを確認してから停車していただきたい。
「同一車線内でバスに並ぶこと」
停留所を発車した直後のバスが信号で停車すると車線に完全に入り込めていない状態で停車することがあるが、そこに乗用車が入ってきて同じ車線で並んでしまう。
物理的にバスはまだバス停のくぼ地(バスベイという)に大部分が掛かっているので並ぶことは可能であるし、遅いバスよりも先に行きたい気持ちはわかる。
しかし並ばれるとバスが車線に合流する際にバスの右前方が接近しすぎて危険だ。バスの前輪は運転席よりも後ろにあるのでどうしても突き出てしまう特性があるのでご理解いただきたい。
「無理な追い越し」
バスは乗用車よりも遅く背が高いので前が見えにくくバスに追い付いてしまえば、追い越したくなる気持ちはわかる。しかし大型車で全長12メートルあるバスを追い越すにはそれなりの時間がかかる。
2車線道路でカーブがあれば危険極まりないので、ご自身の安全のためにも次のバス停で止まるまでお待ちいただきたいのが本音だ。運転士も後ろが連なっていることは承知しているので、先に行かせるポイントや停留所があれば待避する。
「高速道路本線上バスストップへの進入」
これはお願いというよりも道路交通法違反で切符を切られてしまうのでやめていただきたい。本線上のバスストップは進入禁止の標識があるので入ってはいけない。もちろん本線上のバスストップで人を拾う等の待ち合わせはもってのほかだ。
「SAやPAの大型車枠への駐車」
大型車枠は小回りが利かないトラックやバス等の大型車のためにあり、バス枠は高速路線バスが休憩や点検のために駐車する場所だ。さらに大きなエリアではトレーラー枠もある。
ここでは乗客や運転士が車外で休憩をするのはもちろんだが、夜行で乗客は外に出ない場所でも運転士はバスの点検をしたり運転を交代したりする。定時運行と安全のためにバス枠への駐車はやめよう。