西鉄がレトロフィット電気バスをラッピングして14台も追加導入!! しかも全車が西工製ってマジ?

西鉄がレトロフィット電気バスをラッピングして14台も追加導入!! しかも全車が西工製ってマジ?

 西鉄グループでは「レトロフィット電気バス」(西鉄車体技術製造)を14台追加導入し、2月13日より順次運行を開始する。この車両には福岡県および山口県下関市11の自治体・企業・団体の観光名所や名産品をデザインしたラッピングを施す。

文:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■ディーゼルバスをEV化!

北九州市内のランドマークを配置し、夜景の美しさを柔らかな雰囲気をデザイン。バス後部は、下関市のバスと並べると関門海峡のシルエットが繋がることで関門連携を表現。
北九州市内のランドマークを配置し、夜景の美しさを柔らかな雰囲気をデザイン。バス後部は、下関市のバスと並べると関門海峡のシルエットが繋がることで関門連携を表現。

 西鉄グループでは「2050年カーボンニュートラル達成」に向け、中古のディーゼルバスをEV化した「レトロフィット電気バス」の導入を進めている。2022年6月に台湾のRAC Electric Vehicles社と共同開発した車両を導入して以降、2023年6月には西鉄グループ内で製造した車両を導入し、現在では9台のレトロフィット電気バスを運行している。

海の美しさや透明感の青をベースに、下関の観光名所や特産物を写真で配置。バス後部は、北九州市のバスと並べると関門海峡のシルエットが繋がることで関門連携を表現。
海の美しさや透明感の青をベースに、下関の観光名所や特産物を写真で配置。バス後部は、北九州市のバスと並べると関門海峡のシルエットが繋がることで関門連携を表現。

 今回導入する車両のうち11台には、地域の魅力発信と観光客誘致に向けた取り組みとして、自治体・企業・団体とタイアップしたラッピングを施す。観光名所や名産品といった各地の魅力が存分に詰まったオリジナリティあふれるデザインだ。

那珂川市の魅力ある豊かな自然、カヤックなどのアクティビティ、歴史文化などをポップなイラストで、統一感のあるビジュアルにデザイン。
那珂川市の魅力ある豊かな自然、カヤックなどのアクティビティ、歴史文化などをポップなイラストで、統一感のあるビジュアルにデザイン。

 今回の車両製作や充電設備の増設、ラッピング施工にあたっては、国土交通省の交通・観光連携型事業「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化」の補助制度を活用する。西鉄では次年度以降も電気バスの導入を進め、2030年度までにはグループ全体の約1割にあたる約250台の導入を予定している。

■ラッピング車の詳細

朝倉市の観光地、特産品をイラストとしてまとめ、統一感のあるビジュアルでアピール。柔らかなイラストのタッチで老若男女に受け入れられやすいイメージでデザイン。
朝倉市の観光地、特産品をイラストとしてまとめ、統一感のあるビジュアルでアピール。柔らかなイラストのタッチで老若男女に受け入れられやすいイメージでデザイン。

 ラッピングは11の自治体や企業・団体とのタイアップで、次の通り。飯塚市、田川市、福津市、宗像市、朝倉市、那珂川市、三井ショッピングパーク ららぽーと福岡、北九州市、山口県下関市、北九州フィルム・コミッション、公益財団法人北九州市どうぶつ公園協会。

宗像市のキャラクターと合わせて、地元の特産品をコラージュしたデザインで、食の宗像市をアピール。キャッチコピー、ロゴマーク、写真、イラストなどを大きく、みやすくレイアウトし、賑やかで楽しい雰囲気をイメージ。
宗像市のキャラクターと合わせて、地元の特産品をコラージュしたデザインで、食の宗像市をアピール。キャッチコピー、ロゴマーク、写真、イラストなどを大きく、みやすくレイアウトし、賑やかで楽しい雰囲気をイメージ。

 ラッピング車両の詳細は次の通り。
飯塚市ラッピング・西鉄 片江自動車営業所(車号5991)、田川市ラッピング・西鉄 片江自動車営業所(車号9863)、福津市ラッピング・西鉄 片江自動車営業所(車号5997)、宗像市ラッピング・西鉄 片江自動車営業所(車号9805)

田川市の伝統文化、歴史遺産をしっかりアピールし観光PRにつなげるため、二本煙突とお祭りを大きくデザイン。
田川市の伝統文化、歴史遺産をしっかりアピールし観光PRにつなげるため、二本煙突とお祭りを大きくデザイン。

 朝倉市ラッピング・西鉄 那珂川自動車営業所(車号9871)、那珂川市ラッピング・西鉄 那珂川自動車営業所(車号9893)、三井ショッピングパーク ららぽーと福岡ラッピング・西鉄 那珂川自動車営業所(車号6262)

飯塚市を象徴する写真を中心にレイアウト。キャッチコピー、ロゴマークをシンプルにデザインし、まとまりのある迫力あるデザイン。
飯塚市を象徴する写真を中心にレイアウト。キャッチコピー、ロゴマークをシンプルにデザインし、まとまりのある迫力あるデザイン。

 北九州市ラッピング・西鉄バス北九州 戸畑自動車営業所(車号6150)、下関市ラッピング・西鉄バス北九州 戸畑自動車営業所(車号6225)

 北九州フィルム・コミッションラッピング・西鉄バス北九州 戸畑自動車営業所(車号9954)、公益財団法人北九州市どうぶつ公園協会(到津の森公園)ラッピング・西鉄バス北九州 小倉自動車営業所(車号6216)

次ページは : ■4営業所で分散

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。