■エルガデュオの絶対的存在感が光る!
次に向かったのはバス展示エリアである。バス会社のイベントなので、メインエリアともいえる。計10台のバスが展示されていた。まず開場入口で出迎えてくれたのはハイブリッド連節バス、エルガデュオ「神都ライナー」である。
三重交通には連節バスを伊勢地区の「神都ライナー」が2台、四日市地区に「GREEN LINER」が2台の合計4台所有している。その中から三重交通オリジナルキャラクターがラッピングされた車両が展示された。
三重交通公式キャラクターは、名前が公募で決まったばかりだ。そのタイミングもあり、今回はバス車体に名前が、またバス正面にはそれぞれのスタンディも用意され、撮影スポットが設けられた。
ちなみに名前は女性が「神都あかり」、男性が「鈴鹿翔琉」で、どちらも三重交通の運転手という設定である。車内も開放され、お気に入りの座席を探してみたり、休憩したりと思い思いに過ごしていた。
■ボンネットバスが里帰り!
続けて展示エリアを見ると、さらにバスが並んでいる。まず手前のボンネットバスだ。これは三重交通のボンネットバスであるが、現在は三重交通が所有しているわけではない。以前のイベントで伊勢市で走行したことのあるこのバスは、茨城県にある日本バス友の会が所有、日本バス文化保存振興委員会(NPOバス保存会)が保存活動を行っている。
今回はこのイベントのために里帰りで、1年半ぶりの三重県帰省ということになる。昭和59年まで三重交通伊勢営業所に所属、当時路線バス(後年は定期観光バス)として運行されていた「いすゞBXD30」ボンネットバス(1966・昭和41年式)で、車掌乗務時代の一般的な構造による典型的なボンネットバスだ。
川崎航空機工業が車体を架装し、最後期のボンネットバスのムードをよく残している。バスの周りには当時を懐かしむ人や、見たことのない形に興味津々の子供、記念写真を撮る家族連れなど多くの来場者が足を止めていた。
■永遠のキュービックはラスト1台!
次は三重交通の路線バスたちである。まずは1213号車路線バスで、やや角ばった形が印象的。三重交通の現役車両では最低年式のバスで、いわゆる「キュービック」と通称される。かつては三重交通にも多く在籍していたが、今では最後の1台となってしまった。
説明書きには「津市、鈴鹿市、亀山市で最後の運行中」とあるので、まだ乗車チャンスはある。最後の1台で、見るのも難しいバスなので、ファンをはじめ、多くが横のボンネットバスとの組み合わせで撮影を行っていた。
■最新エルガも臨場!
次に展示されているのは1185号車路線だ。前述のキュービックから一転、こちらは2019年式の最新式ノンステップバスだ。最新式なので特に珍しいわけではない、街中でよく見かけるタイプだ。
形式は「いすずエルガ2KG-LV290N3」で、車内にはEDSSといわれるドライバー異常時対応システムを標準装備している。東京オリンピックのカラーナンバープレートとなっているのがいかにも現代的で新しさを感じる。
バスの展示が多く、他のイベントも盛りだくさんでとても1記事では紹介しきれないので、マニアなバスやほのぼのイベントまで、次稿以降で紹介する。
【画像ギャラリー】あの「あかりちゃん」がこっそりなのに大登場してたってマジ?「三重交通グループ感謝祭」取材レポート<上>(18枚)画像ギャラリー
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