バスを使ってマニアックな空港アクセス!? 高松空港への乗りバスが深すぎる!!

バスを使ってマニアックな空港アクセス!? 高松空港への乗りバスが深すぎる!!

 定期便の旅客機が発着する空港は全国にいくつも置かれている。場所ごとにアクセス手段は異なるが、バスはどこでも概ね“鉄板”だ。中でも四国・香川県にある高松空港のバスルートががちょっとエグい。

文・写真:中山修一

■高松市内の空港、のはずだけど……

高松空港の正面玄関前に並ぶバス停標識
高松空港の正面玄関前に並ぶバス停標識

 名称になっている通り、高松空港は住所的にも高松市内にある。長さ2,500mの滑走路が1本敷かれており、中型ジェット機を使った国内線が、臨時便を除いて1日あたり26便程度発着している。

 市内という立地から、高松の市街地や主要駅からほど近い場所なのかと思いたくなる。しかし高松空港もまた、他の空港にもよく当てはまる「ちょっと遠い」お約束は漏れなく押さえている。

 JR高松駅から空港まで約17km。さすがに歩いて行くには苦労が多すぎる距離ということで、マイカーやレンタカーを使わなければ自動的に公共交通機関に頼る結果となる。

 高松といえば、ご当地電車の琴電がおなじみだ。JR高松駅近くの高松築港駅から琴電琴平線で8つ目に「空港通り」という駅がある。

 空港と付くなら、この駅で降りればすぐ!!……9kmが近いと感じる向きならすぐの範囲かもしれない。距離的に最も近いのは、さらに4つ先の挿頭丘(かざしがおか)駅あたりだが、それでも空港は約8km先だ。

 鉄道で空港に近づける限界は上記の駅周辺まで。高松空港にアクセスする公共交通機関は、タクシーを除けばバスしかない、ということになる。

■リムジンが主役の空港アクセスバス

 空港へ向かうバスということで、荷物トランクを備えた直行系のリムジンバスが主流。2023年4月現在のところ以下の路線が運行している。最後のカッコ内は通しで利用した際の所要時間/運賃だ。

(1)ことでんバス 空港リムジンバス
JR高松駅前〜高松空港(46分/1,000円)

(2)琴空バス 高松空港連絡バス琴平線
大麻町〜JR琴平駅前〜高松空港(55分/2,000円)

(3)琴参バス 丸亀・空港リムジンバス
オークラホテル丸亀〜丸亀駅〜坂出駅〜高松空港(1時間23分/1,500円)

(4)西讃観光 高松空港リムジンバス
四国中央停留所〜伊予三島駅〜高速善通寺〜高松空港(1時間33分/2,400円)

 これら4路線のうち(4)のみが県境を越える高速バスで、他の3路線はいずれも香川県内で完結している。どれも高松空港を発着するいずれかの飛行機の時間帯に合わせたダイヤが組まれ、最も本数が多いのは(1)だ。

次ページは : ■コッソリ運行!? いやいやイチオシの一般路線バス

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。