■路線車/高速車合わせて活躍
バスターミナルの時刻表を確認したところ、時間によって斜里バスと阿寒バスの受け持ちが決まっていて、当日は阿寒バスの担当便に当たった。
どんな車両が使われているのか、現物を見るまで詳細が分からなかったが、ハイデッカータイプでトイレ付きの高速車(三菱ふそうエアロエース)が入っていた。
一方、斜里バス担当の便は、一般路線バス仕様の大型路線車(三菱ふそうエアロスター)。居住性に勝るハイデッカー車を取るか、路線バス旅の醍醐味が強まる路線車を取るか、意外と悩ましい選択肢かも。
■峠を攻めるバス路線
ウトロ温泉バスターミナルを出発すると、バスはすぐに国道334号線に入り、知床横断道路の峠道を果敢に攻めていく。坂を登る途中、知床自然センターに立ち寄る。
停留所の数は全部で7つ。知床峠の標高738mの頂上付近には駐車場と展望エリア、それと「知床峠」を冠した羅臼線のバス停があり、羅臼線を象徴する中継地点といった雰囲気。
利用した便では知床峠バス停で、羅臼方面から来た斜里バスのウトロ行き大型路線車とのすれ違いがあった。
知床峠を過ぎると下り坂に転じて、ワインディングロードをこなしながらのダイナミックな走りを堪能。
■なにかと遊べる!? 楽しい存在
ウトロ〜羅臼間の所要時間はおよそ50分、運賃は1,380円であった。しかし羅臼に着いたら着いたで、後はどうすれば?
羅臼からは釧路へ行く長距離路線バスが出ており、ちょっと待ち時間が発生するものの、乗り継いで一気に釧路方面まで移動もできるので、羅臼線が他の路線に全く繋がらないバス、というわけでは決してないのでご安心を。
また、羅臼線の本数は4本ずつと、しっかりローカルな設定であるが、うまく狙えばウトロ〜羅臼間の行き来もOK。
高速車と路線車の乗り比べをはじめ、路線バスで主要観光スポット巡りにチャレンジしてみるのもまた一興。1日使って羅臼線でバス遊びができそうだ。
それにしても、以前から気になっていたバスにやっと出会えて、プロファイルを窺い知れた嬉しさは確かなものであったが、心残りは当日の天気。
早朝に2回停電するくらいの荒天が日中まで地味に引っ張ったゆえ、車窓からの景色はほぼ「真っ白」。
以前レンタカーで来たときもこんな天気の日があったのを思い出しつつ、次は晴天下で羅臼線を利用できればと願掛けしておきたいところ。
【画像ギャラリー】知床半島を横断する「羅臼・ウトロ線」(11枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方