【バス運転士日誌】運転の精密測定研修のため日帰り出張……路線車で高速も走れるとは!!

■バイトを雇いにくい理由とは?

休憩したPAからの美しい富士山
休憩したPAからの美しい富士山

 日ごろの訓練やこのような合同での教育を経て運転士になるわけだが、運転士が足らないのであれば免許を持っている人はいるのだからバイトでも積極的に採用すればよいと安易に考えていた。

帰京で乗車した自社便の高速バス
帰京で乗車した自社便の高速バス

 しかし運賃を収受して旅客を輸送するのに正社員もバイトもない。正社員とまったく同じカリキュラムで一切の差別がない教育を行っている。これは換言すれば一人の運転士を育成するのに正社員と同じコストと手間がかかっているということだ。

足立ナンバーは江戸川営業所所属のエアロスター
足立ナンバーは江戸川営業所所属のエアロスター

 そのコストは膨大なもので、記者の時給はもちろんだが、訓練に使うバスは軽油を食うし、教官の人件費もかかる。その間は会社として1円の収入もない。新人教育とはどの業界でもそうなのだが、正社員であれば今後毎日バスを動かしてくれる運転士なので先行投資とみることもできる。

 しかしいつ、どのような頻度でバスを動かしてくれるのかわからないバイトでは、かかる費用と時間を天秤にかけるのは企業としては当然だ。よって、猫の手も借りたいくらいのバス運転士不足の中であってもバイトを積極的に雇いにくい状況であることは察しがついた。

数名が珍しい塗色の日野レインボーを撮影していた
数名が珍しい塗色の日野レインボーを撮影していた

 その点において、フジエクスプレスはその天秤について運転士に重きを置いたと言えるだろう。実際の営業乗務をしたわけではないし、記事執筆時点ではまだ空車教習中だが訓練だけでも以上のようなことが言えるということだけは確信した。さらに詳しいレポートは6月末に発売のバスマガジン本誌で詳報する。

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