■覚えているものなのか?
ところで3カ月間もバスはおろか乗用車すら運転していない状態で覚えているのかということだが、個人差はあるだろうからあくまでも記者の場合という条件付きだが、特に問題はなかった。
まず路線やバス停の位置関係は、風景と移り変わるイメージで覚えているものだ。そもそもバス停名はすべてを覚えていたわけではないのだが、それはスタフ(運転士用の運行時刻表)や、音声合成による自動放送、車内案内装置や運行管理システムが教えてくれるので特に問題はない。知らない目的地への乗り継ぎを尋ねられた場合は路線図と時刻表の冊子を持っているので、それをもとに案内ができる。
運転に関してはバスに限らず原動機付の乗り物すべてにおいて言えることだろうが、センスがあれば一度体得したことは体が覚えている。そのための空車教習だったはずなのでそこも問題はなかった。
あとはそれをいかにスムーズに日常のこととして行えるかどうかにかかっている。その苦労は営業教習の際に思い知らされることになる。あとは乗客とのコミュニケーションだろうか。運賃収受だけが乗客とのやり取りではない、
注意喚起の放送や、さまざまな問い合わせに対する回答等々、コミュニケーション能力が必要になる。これについては本職が記者で、人と話すことが仕事の第一歩なので苦はなかった。そんな3か月前に習得した経験を改めて身につけながら空車教習の3日間は駆け足で過ぎて行った。
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