新横浜や新青森といった「新」のつく新幹線駅と、横浜や青森など元になった地名の在来線駅。お隣同士のような駅名が付いているにも関わらず、楽々歩いて両駅を行き来できる位置関係を持つところはむしろ珍しい気がする。
文・写真:中山修一
(バスマガジンWeb/ベストカーWebギャラリー内に、函館駅〜新函館北斗駅間の各種公共交通の現地撮影写真があります)
■暫定的な国内最北の新幹線駅
今回注目するのは北海道南部にある、2025年現在のところ国内最北端の新幹線駅である「新函館北斗駅」と、元になった地名を持つ在来線駅「函館駅」のアクセス事情だ。
新函館北斗駅は2016年3月に、北海道新幹線の開業と同時にオープンした。元々はJR函館本線の「渡島大野駅」だった場所に建っている。
当初の案では「新函館」と命名する予定であったが、この駅が建っている場所は函館市ではなく隣の北斗市。
立地の関係から、単なる新函館はちょっと……のような意見が北斗市から挙がったようで、折半案の「北斗函館」にする案も生まれたりと、些か政治の方を向いたやり取りが長く続いたイメージが強い。
その後2014年6月に、折半案を取り入れた「新函館北斗」が正式な駅名として決定し、同名の看板を掲げて開業へと至った。ちなみに「北斗駅」という在来線の駅は今のところない。
■日本一遠く離れた間柄の2駅
新潟と新庄を除いた「新○○」な新幹線駅と、元になった地名の駅というのは、名前だけ聞く分には背中合わせのような位置関係のように思えてくる。
とはいえ、実際は全国どこも互いにkm単位で離れている駅ばかり。では函館駅と新函館北斗駅がどれくらい離れているかを記すと、JR線の距離ベースで17.9kmだ。
函館駅と新函館北斗駅……実は20ある新○○系の中でも、追随を許さないほど遠く離れた位置関係の持ち主。およそ18kmといえば、東海道線の東京〜川崎くらいの距離にあたる。
なお、2番目に駅同士が離れているのは新山口と山口(12.7km)、3番目が新岩国と岩国(10.4km)といった感じで続き、最も近接しているのが新富士と富士(1.6km・徒歩の場合)だ。
■新函館北斗〜函館を結ぶ直通便
次に、新函館北斗駅と函館駅との間を取り持ってくれる、公共交通機関にはどんなものがあるかを紐解いていこう。
まず筆頭格がJR函館本線の、新幹線乗り継ぎ向けにセッティングされている快速電車「はこだてライナー」。これを使うと所要時間19〜23分ほどで移動できる。運賃は470円だ。
このほか、森・長万部方面へ行く普通列車のディーゼルカー(23分)や、変則的な使い方かもしれないが、札幌方面への特急列車(18分)も新函館北斗に停まる。
■結構バス出てる!?
続いて、電車やディーゼルカー、タクシーを除く公共共通機関、いわゆる路線バスの類は出ているのか。
よくよく見てみると、JR函館駅の前にある函館駅前バスターミナルを経由して、新函館北斗駅に行くバスが割とある。
全て地元の函館バスが運行する路線系統で、「22」、「25」、「30・30A」、「33」、「36」、「210」、「610」、「710」の各系統が、函館駅前〜新函館北斗駅間を直通してくれる。
上記の系統を全て合わせると、函館駅前→新函館北斗駅が7〜19時台、新函館北斗駅→函館駅前は6〜19時台までの出発。
時間帯によるバラつきの大きさが目立つものの、1時間に1〜4本のペースで直通バスが出ていることになる。本数が特に多いのは、「30・30A系統」と「33系統」だ。
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