国会前庭には水準原点
国会前庭には見るべきものが他にもある。時計塔は三権分立を象徴する三角の塔だ。そして日本水準原点は明治24年5月に設置された、わが国の国土の標高を決める基準点だ。日本国内のすべての地図の標高は、ここを原点に作成されている。
水準点の基礎は地下10mの岩盤に打ち込まれているが、定期的に測量が行われ震災のたびに測量がやり直される。その都度、法律で標高が決められていて、現在は東日本大震災後の測量で算出された24.3900mだ。
原点は標庫という建物内部にあるので見ることはできないが、明治時代に建てられた近代洋風建築である。建物には菊花紋章と大日本帝國と刻まれている現存する貴重な建造物だ。日本水準原点の見学は地理的分野の範囲だろうか。
なお旧来の憲政記念館は建て替え工事中なので、本稿で紹介した施設は当面の代替施設である。それでも資料の展示や議場を再現したモックアップは利用できるので学習や観光、散策には十分な施設だ。
帰りもアクセス便利なバスを利用
さて、お帰りのバス停は国会図書館の前にある。地下鉄でお帰りの際は国会議事堂前駅は国会議事堂の南側に、永田町駅はバス停を過ぎた先の交差点に入口がある。
地下鉄として最も近いのは永田町駅で降りたところは有楽町線なので、半蔵門線や南北線のホームへは有楽町線のホームを丸々歩くことになるので、行先にもよるものの、ダイヤを確認して目の前から都営バスに乗るのが楽だ。
実は本稿の最大のヤマ場は帰りのバスにあった。やってきたのはスカニア・ボルグレンのD921フルフラットバスだ。短い区間の乗車では少し物足りない気もしたが、多くのフルフラットバスが所属している小滝橋営業所の路線なのでボルグレンがきてもおかしくはない。
国の施設を無料で見学できるので、バス賃以外は使わずに格安で自由研究も観光も社会科見学もできるのがミソだ。なお代議士の体験と撮影がしたい大人の方は暑い中だがスーツ着用で!
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