■ファイヤーナイフダンス
昨今、フラダンスとともに人気なのが、ファイヤーナイフダンスだ。ナイフとはいっても刃物のナイフではなく、大昔の狩猟武器がもとになっている。このナイフの先に火をつけてパフォーマンスをする。ダンスチームの名は「SivaOla」で、世界大会で2位に輝いたメンバーのパフォーマンスが観覧できるとのことで、凱旋公演はものすごい熱気となった。
見ているとものすごい迫力なのだが、炎を舌でなめたり、股の下を通したりととても尋常ではない動きを見た観客からは、「実は熱くない特殊な炎を使用しているのではないか?」とか、「体になにか耐熱性のものを塗っているのではないか?」という「疑惑」の意見が寄せられるそうだ。
■燃料はホワイトガソリンで炎は500度!
そこで取材の機会に炎の元となる燃料をナイフに含ませるところから、パフォーマンス後の消火までをバックヤードで見せてもらった。まず燃料は紛れもなくホワイトガソリンだった。
ホワイトガソリンとは低オクタン価の重質ナフサからなる石油製品で、キャンプ用ランタンやストーブ、オイルライターの燃料といえばわかりやすいだろうか。エタノールの炎ではないので、炎の温度は約500度にも達する。
記者も実際に手に持ってみたがキャンプファイヤーの目の前にいるような熱さを感じる。そのホワイトガソリンをどぶ漬けした後に余計な油を木製の箱の中で振って落として使用する。ショー後の消火は窒息消火だった。
火が燃える理由は、燃えるものがある、燃焼に達する温度がある、酸素があるの3要素なので、このうちの1つでも絶てば火は消える。ナイフが入る大きなバッドの中に砂があり、その中に入れて砂をかけて素早く酸素を絶ち消火する方法を採用していた。
よって紛れもなく高温の炎であり、訓練と鍛錬によりパフォーマンスを演じていることは間違いない。メンバーの体のいたるところに火傷の跡があるのがその証拠だ。
■1回転0.25秒!
さて、フラダンスとともにファイヤーナイフダンスのショーを取材した。ナイフを回すパフォーマンスの写真はシャッタースピードを1/4秒に設定して炎の動きを写し取ったのだが、確実に1回転しているので1秒間に4回以上回していることになろうか。
フラガールのダンスも想像以上に激しい動きで、イメージとは全く異なっていたので、一度見るとリピーターになる人が多い理由がわかるような気がする。
前編では宿泊すれば交通費の心配がないことと、ファイヤーナイフダンスについて主にお伝えした。次の機会には宿泊施設でのバイキング形式の食事や、滞在中にすぐに徒歩で行けるパワースポットを紹介する。
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