趣味で本当にバスを購入して保有してしまうバスファンもいるが、現実の問題としてはなかなかハードルが高い。それでも乗用車でバス(っぽい)車両を購入して楽しむファンの中で人気が高かったのがフォルクスワーゲン・バス(トランスポーター)だ。その最新版が日本で参考出展されたので取材した。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】ワーゲンバスの最新版はEV車!(7枚)画像ギャラリーそもそもフォルクスワーゲン バスとは?
日本でいうところのワンボックスカーで、モノを運ぶ貨物車仕様や人を運ぶ乗用仕様等多岐にわたる。その中でもタイプ2は窓が小さく多数配置されているために、バスのように見えることからフォルクスワーゲン・バスとして人気が高かった。
すでに旧車の域に入っているので、保有するにはそれなりのメインテナンスと知識、維持費がかかるが、後継車種も発売されている。
その最新版はEV車で「ID.BUZZ」と称する。タイプ2を引き継ぐ正式な後継車種として発表され、現状では日本未発売。発売されるかどうかも未定とのことだ。
今回参考展示された車両は、日本での運転イメージがつかみやすいようにアイルランド仕様のライムイエローが上陸した。アイルランド仕様なので右ハンドルだ。
走行能力は同システムのID.4でチェック!
ナンバーを取得していないので運転はできなかったものの、同様のEVシステムを搭載した日本で発売されている「ID.4」には試乗できた。
内燃機関とは違い、電気モーターは起動時に最高トルクを発生させるので加速はかなり強烈だ。満充電でおおむね500km強を走るとのことで、エアコンなどの車内電装品使用量により、航続距離はこれよりも短くなる。しかし東京からであれば名古屋くらいまでは余裕で走れそうだ。
電力回生ブレーキがかなり効く!
電力回生ブレーキが搭載されていて、アクセルを離すとかなりの制動がかかる。電車のような完全に停止できる電気ブレーキではないが、それでもかなりの低速まで制動がかかる。回生失効したような感覚がないのは、ゴムタイヤと路面との摩擦抵抗でそのまま減速し続けるからだろう。
回生ブレーキを上手に使えば鉄道車両より効率は落ちるものの、省エネかつ航続距離を稼ぐのに役に立つだろう。
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