バスのある風景を撮影しようとすると、有名観光地と相場は決まってしまう。バスだけの撮影ならば多くの路線が集まるターミナルに行けばよいが、せっかくなのでベタだが東京タワーに行ってみた。そこで行われていたサンプリングイベントも取材したので期間内であればお出かけの参考にしていただきたい。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】東京タワー(終点)停留所に撮りバスに行ったつもりが「体感型サンプリングイベント」をやっていたので取材レポート!(8枚)画像ギャラリー東京タワーかスカイツリーか?
今や電波塔といえば634mの「スカイツリー」だが、333mの東京タワーも健在だ。かつてのアナログテレビは主に周波数の低いVHF電波を使用していたので、東京タワーからの電波でもサービスエリアをカバーできていた。
しかし地上デジタルに移行するとさらに高い周波数のUHFを使用するため、見通し距離しか電波を飛ばせなくなったために、スカイツリーに移行した経緯がある。現在はFM放送の一部とスカイツリー障害時のテレビ放送バックアップ送信設備がある。
しかしその美しい姿は現在でも東京における第一級の観光地であることには変わりなく、商業施設もあることから訪れる人も多い。東京タワーは小高い丘(芝公園)にあるため、最寄りの都営大江戸線・赤羽橋駅または都営三田線・御成門駅からは距離は大したことはないものの、坂を登らなければならない。
そこで都営バスの出番だ。「東京タワー」の名称が付く停留所は外周にもあるが、今回乗車したのは「浜95」系統の東京タワー(終点)停留所だ。主要系統は品川駅港南口から田町駅、浜松町駅、大門駅、御成門駅を経由して東京タワーの構内まで坂道を登って連れて行ってくれる路線だ。
担当は品川営業所港南支所。他に橋86系統も目黒駅から出ているが、浜95系統よりも本数が少ないので注意だ。
バス停から入ると2階!
浜95系統は終点の東京タワーバス停で降車扱いをすると折り返し品川駅方面に向けて走るが、東京タワー周辺はループ状の経路になっており経由地が若干異なる。しかし折り返しのための転回をする必要がなく、そのまま始発として発車できる。
浜95系統の東京タワー停留所から東京タワーの建物に入るとそこは2階になっており、つまりバスは東京タワーが建っている丘と建物の1階分を登ってくれたことになる。