■ほぼ個室のプレシャスクラス
座席はプレシャスクラス、そしてアドバンスクラスの2種が用意されている。プレシャスクラスは座席幅61cm、リクライニング角度156度という大型リクライニングシートが最大の特徴だ。背もたれ部分に書かれたプレミアムという文字が豪華さを醸し出している。
この大きさは、過去乗車したことがあるJR東海バスのドリームなごや号として運転されたエアロキングの1階席「プレミアムシート」を思い出すが、それとほぼ同じくらいの快適性を感じた。壁で仕切られているので最大角度まで倒しても後ろを心配する必要がないし、幅があるため通常の座席ではできない寝返りなども簡単にできる。
また頭部はヘッドレストが、足元には大型のフットレストがあり、思い切り足を伸ばしても十分にスペースがあって窮屈さは感じない。
また座席周辺にはコンセントあり、フレシキブルアームのついた読書灯や降車ボタン、収納関係も充実しており座席上部にネットのついた荷物棚があるので、荷物を預けておけば足元周辺もスッキリする。
またある程度の大きさの荷物であれば座席周りに置いておいても、足や身体があたることがないほど広々としている。あと座席にはブランケットのほかウエットティッシュ、温感タイプのアイマスクに歯磨きシートというアメニティまでセットされている。少しでも気持ちよく寝てもらうためのアメニティはとてもありがたい。
■土山SAで最初の休憩
ただ魅力の1つでもあった全席搭載のiPadminiは、感染症対策として2020年6月1日より休止しており今回の乗車の際にも利用することはできなかった。ブランケットについては再開されていたものの、まだこちらの再開には時間がかかりそうだ。再開のアナウンスがあれば改めて乗車してみたい。
大阪駅を出るとバスは高速へと進んでいく。途中で乗車扱いのバス停がないため、最初の休憩場所までは乗客の行き来がないことから、ぐっすりと眠ることができた。まず最初の休憩場所は新名神高速道路にある土山サービスエリアである。
他の乗客がバスを降りていく音でバスが休憩場所に着いたのに気がついたので、何時くらいに着いたのかは覚えていないが出発時間が24時55分と表示されていたのでしばらく経っていたのかもしれない。一旦バスを出て少し歩いてからすぐに戻ることにした。
■続いて鮎沢SAで二度目の休憩
土曜日ということもあって駐車場も混雑しており東へ向かう高速バスが何台も同じように休憩を行っていた。
やがてバスは東へ向けて出発した。座席に深く腰掛けるとしっかりと身体をホールドしてくれる大きい座席のおかげで、夜行バスによくある逆に疲れてしまうということはなさそうである。ただこの日は天候が悪く、走行している地域によっては雨が降っていた。
そのため路面を水を切って走る走行音が気になって実はなかなか眠りにつくのが遅かった。ある程度外からの音も遮っているとは思うが、天候や道路の状況によってはどうしても音は発生するので、気になる方は耳栓などを使ってうまく静かな環境を確保してもらいたい。
2度目の休憩は東名高速道路の鮎沢SAであった。時刻は5時を過ぎたところで出入口の表示によれば5時20分までの休憩時間となっていた。外へ出ると辺りは明るくなってきていて、まだ雲は広がっているものの空には月を確認することができた。
夜明け前ということもあり、やや涼しさも感じた。近くには同じく大阪駅を出発した青春エコドリーム号も休憩のため停車していた。こちらは一足先に出発となった。
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