■「○○城前」かは微妙?
では、前述の最寄りバス停「国宝松江城県庁前」と「国宝松江城大手前」、果たして「○○城前」シリーズの一員と判断して良いのか。少々いや、だいぶ悩みどころだ。
例えば九州の小倉城の最寄りバス停「小倉城・松本清張記念館前」のように、2つの施設の間にナカグロ(・)が入っていれば、小倉城前でもあり、松本清張記念館でもあるため、「○○城前」とみなして良さそう(注:編集部の勝手な見解です)。
一方で松江城の場合はナカグロなしで言い切るタイプ。こうなるとニュアンスが大きく変わり、「前」の範囲が及ぶのは「県庁」と「大手」の部分だけに限られそうな印象を抱いてしまう。
イメージとしては、これらのバス停が意味するのは「国宝松江城(が近くにある)県庁前」、「国宝松江城(の)大手前」ですよ、といった感じだ。
また、国宝松江城大手前バス停の雨除けの上屋(屋根)に書かれた名称に注目すると、「国宝松江城 大手前」のように、松江城と大手の間に何と半角スペースが入っている。
これに準拠すると、国宝松江城と大手前を完全に切り離して考える必要が出て来そうで、そうなれば「○○城前」とは言えなくなるかも。
ちなみに、松江城が国宝に戻る前の「国宝松江城県庁前」バス停の名称はごくシンプルに「県庁前」、「国宝松江城大手前」のほうは「松江城(大手前)」だった形跡が、現地のバス停標識から見受けられた。
○○城前/そうでない、どちらとも取れる玉虫色の輝きもまた国宝の威光か。ともあれ、ここでは惜しいけれども、ナカグロが付いていないのを理由として、松江城の周辺に「○○城前」という名前のバス停はない、と一旦結論付けておきましょ。
■「○○城前」おぼえがき
【これまでに見に行った城】
松前城、松本城、皇居(江戸城)、広島城、今治城、姫路城、名古屋城、和歌山城、館山城、水戸城、長岡城、徳島城、小倉城、島原城、首里城、松江城
【「○○城前」のバス停がある城】
今治城、和歌山城、小倉城、首里城
【全国の「○○城前」率】
暫定4/16カ所 25%
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