充電式の電気車が普及しているからこそのアイデア
同社では長距離を走るバスにはバッテリーに充電して走る電気車よりも、水素さえ積めば自家発電しながら走る燃料電池車の方が向いていると考えているようだ。
その解決策として燃料電池モジュールを別建てで製造し、従来からあるバッテリー駆動の電気車に連結して燃料電池車にしようというアイデアである。日本ではなかなか思い浮かばない発想ではないだろうか。
日本では充電システムを細かく設置しなくてはならいために電気バスの普及はインフラ整備の進捗具合に左右される。
すでに電気バスが普及している欧州ではバスレーンに充電用の架線があり、天井からパンタグラフを出して充電するシステムが確立されているので、市内路線バスであればトロリーバスよりも柔軟な路線設定により大量のバスによる低公害で静かな運行が可能だ。
しかし都市間高速バスとなるとバッテリー容量と充電時間の問題が出てくるために、将来的には燃料電池車という選択になるのだろう。もちろん水素ステーションというインフラ整備も必要だが、走行距離に左右されにくい燃料電池車はバス選択の幅を広げることになるだろう。