ほぼすべてのオーバーパスを快走する
環七通りに入ると停留所の間隔が長くなり、幹線道路である環七通りには立体交差が多くなる。オーバーパスやアンダーパスがある幹線道路を走る路線バスは側道を走りそこにバス停があるケースが多いが、本系統は1カ所を除いて側道に停留所はない。
したがってほぼすべての立体交差をオーバーパスで抜けるので信号が少ない経路と言える。
よって幹線道路の交通の流れに乗ってキビキビ走る区間でもある。乗務員が席が空いている場合は着席を促し、着席してから発車するのはどの路線でも行われているが、特に環七通りを走行中は気を使っている様子だった。
王78系統は6区をまたがって走り通す!
王78系統の路線は新宿区・中野区・杉並区・練馬区・板橋区・北区と6区にまたがり、乗車時間はダイヤ通りだと1時間強である。
しかし前述のとおり環七通りを多く走るので完乗してもそれほど長時間乗車している気がしない。もっとも渋滞に巻き込まれればこうはいかないので1.5倍くらいの時間がかかってしまう可能性はある。
北区神谷町停留所に到着する直前に2回目の右折をして環七通りから国道122号線・北本通りに入ると南に向かい終点の王子駅前にあるバスターミナルに到着する。
往復乗車で新たな発見を!
王子駅前からは都電荒川線や都営バスで池袋・浅草へも1本で行けるのでこの先足を延ばしたい場合も便利な乗り換えターミナルである。王子駅前に到着した都営バス「A599」は少し休憩して、折り返し新宿駅西口行きになるので同じバスに乗車して往復乗車した。
復路でよく観察していると途中で日本トップレベル競技者のトレーニング施設のある西が丘からJR赤羽駅とJR十条駅に通じる道路に東京都北区が設定した「ROUTE2020トレセン通り」と交わる。
また、終点の新宿駅西口の1つ手前の停留所である「東京医大病院前」がポール1本だけの昔なつかしいバス停であったりと、マニア目線では下車したくなるスポットもいくつかある。
曜日と時間帯によってはキビキビした走りと新たな発見が期待できる東京23区最長距離路線だ。新宿駅西口に到着した「A599」はそのまま「宿91」系統の杉並車庫行きとして杉並支所に帰っていった。ちょっとした気分転換に1時間のプチトリップはいかがだろうか。