■全て動かせる本物だあ!!
運転席にある機器類は基本的にすべて動かすことができる本物で、前照灯や方向幕は実際に動く。何が入っているのかは宿泊してからのお楽しみだ。動くものといえば、運転席にある放送装置も稼働する。入口となる車掌側の天井には本物のスピーカーが埋め込まれ、運転席の受話器型マイクのスイッチを投入すれば「車内放送」が楽しめる。
マスコンは間接式の主幹制御器でブレーキハンドルとは別のツーハンドルだ。しかも逆転器も操作できる。トレインシミュレーターではないので、動かせるだけだが、とにかく本物なのでリアル感は100%だ。
営業運転車両では絶対に触れてはいけないATSスイッチを切ることも可能なので「無閉塞運転ごっこ」という、もはや誰得な遊びも可能だ。指令からの指示はなく速度計も動かないので本当に閉塞信号機が故障していても無閉塞運転はできないが、くれぐれも時速15キロメートルを超えないように、絶対信号機の内方には進入しないように運転されたい。
■チェックインしたらもう出れない部屋!?
部屋のカーペットは運転席に合わせて軌道の模様が描かれており、芸が細かい。なお部屋に無理やり入れた運転席なので、軌間を測ったりしないように注意されたい。記者は測っていないが、おそらく狭軌(1067mm)ではないので、そこは「デザイン」として暖かく見てあげてほしい。
そしてこの部屋に宿泊した方だけがもらえるノベルティもすごいので、チェックインの際に貸し出される運転士用のアルミケースに入れて運転席に持ち込もう。中身の概要は画像ギャラリーに収録しているが、詳細は宿泊したときのお楽しみだ。
15時にチェックインをしたら翌朝10時まで部屋から一歩も出ることができないくらいのヲタ遊びが、誰に気兼ねすることなくできるので、機器類のメーカーやさまざまな指示計を眺めながら触れて鑑賞するのが正しい使い方だ。
同社にはせめて「架線電圧計くらいは1.5kVで固定にしておいてください!」と要望しておいた。もしかしたら数年後には記者の要求が通っている「かも」しれない。
■ところでバスは? というと……
バスマガジンの記事なのに鉄道のことばかりでバスはいったいどこにいったのか? という点については、同社に「バス部屋」を作ってくれと要求しておいたので、それでご勘弁いただきたい。もしかしたら数十年後にできている「かも」しれない。
鉄道と航空部屋はあるのにバス部屋がないのはおかしい!とまでは言わないが、バスマニアも鉄道ほどではないが一定数存在するので、ハイデッカーは高さ制限で無理だとしても路線車の運転席くらいは入るはずだ。さまざまなマニアの要望に応える富士急ならやってくれるはずだと信じて取材を終えた。
ハイランドリゾート ホテル&スパは各地から到着する富士急ハイランドのバスターミナルの前にあるので、バスで直結するのが便利だ。富士山を眺めながら「本物」を楽しんでいただきたい。
【画像ギャラリー】ハイランドリゾート ホテル&スパで電車の幕回し・放送・マスコン何でも触り放題の部屋が登場(17枚)画像ギャラリー
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